てっの一番いいブログ

劇場公演やライブの感想がメインのAKB48ファンブログ。ファン目線で書きたいこと、残したいことを。

#今こそAKB ファン目線から見たAKB48ここ10年の潮流(前編)

先日の峯岸みなみさん卒業コンサートAKB48単独コンサートは、過去の良さを思い出しつつも、ここを新たなスタート地点として未来に力強く進むAKB48が見られて非常に素晴らしいコンサートでした。

そして2021年5月25日、私にとって最も思い入れのあるシングル「Everyday、カチューシャ」の発売から10年が経ちました。

私も気づいたら10年以上AKB48ファンをしていて、全てを見ているわけではありませんが途切れることなく活動を追ってきたつもりです。

AKB48は昔は良かったと言われがちですが、本当にそうだったのか、1人のファンの目線で、私がイベントに参加してきて感じた空気感からAKB48の10年の潮流を振り返っていきたいと思います。
48グループ全体について書き出すときりがないため狭義のAKB48を取り上げます。

 

2011年

・シングル:「桜の木になろう」、「Everyday、カチューシャ」、「フライングゲット」、「風は吹いている」、「上からマリコ

・加入:12期、13期

前年に出したシングル「Beginner」が初のミリオンヒット。
翌2011年は総選挙で1位の前田敦子が前年より10万票以上も投票数を増やすなど、AKB48が真に大ブレイクしたのはこの年なのではないでしょうか。

Everyday、カチューシャ」の頃には全握券も争奪戦で、初回限定版が予約開始したその日の夕方にはネットや店頭どこも完売していた記憶があります。
劇場盤も大島優子を始めとする人気メンバーは1次抽選でも3枚全当は難しく、2次では選抜当落線くらいのメンバーでも完売が出るくらいAKB48が社会現象でした。
(個別の日程は3日程しかなくて今より少なかったですが)

2011年から始まったイベントと言えばリバイバル
この年のリバイバルはまだ面白さがバレていなくてチケット結構取れました。
1人で複数入った人も多かったと思います。
リバイバル公演の出来がすさまじく良く、このイベントによってAKB48にどっぷりハマってしまった人も多かったのではないでしょうか。

その後に開催された西武ドームコンサート。
1日目があまりにも内容が悪く、秋元康が終演後に批判したのは有名な話です。
また、このコンサートはあまりにも過酷な状況で行われていて、1年後に映画「Documentary of AKB」に取り上げられました。

この頃はユニットが全盛期で、no3bを始め、Not yetフレンチキス、DiVAが活動していました。

初代チーム4結成もこの年です。
この頃はオンデマ生配信がなかったので公演をリアルタイムで追うには劇場に行ってロビー観覧をするしかありませんでした。
特に毎日のように研究生がアンダーで出ていたのでロビ観に行けば研究生推しの人が誰かは必ずいる状況でした。
そういった研究生クラスタに人気だった若手(9-12期)で作ったチーム4は大いに注目を集めました。

フライングゲット」で自身初のレコード大賞を受賞。
また、この年は震災があった年でもありますが、AKB48は被災地訪問などの支援活動をいち早く開始し、今も続けています。

 

2012年

・シングル:「GIVE ME FIVE!」、「真夏のSounds good!」、「ギンガムチェック」、「UZA」、「永遠プレッシャー

・加入:14期

・主な卒業:前田敦子

リクエストアワーは「ヘビーローテーション」が2連覇。
リクアワはこの年までは今と違って一般人(?)もみんな投票していたためシングルがまだ強い時代。

2012年は13期が加入。
13期生が中心となった13期RESET公演は多くの研究生クラスタを生むインパクトのある公演でした。

AKB48の到達点として語られることも多いこの年は初の東京ドームコンサート開催。
AKB48のストーリーで最も達成感を得られたのはこの東京ドームの地に立った時ではないでしょうか。
今振り返っても、この瞬間を体感できたのは自分の中でも大きな出来事です。
東京ドームなのにチケットを手に入れることすら超大変でした。
朝日新聞に電話してチケットを入手するなどこの頃は情報戦が今以上に激しかったです。
1日目で組閣があり、発表されたチーム4の解散。
チームの解散はこれが唯一であまりにも残酷な決断。
その翌日2日目のチーム4のステージは印象的で忘れることができません。
3日目の前田敦子卒業コンサートは美しく、「夢の河」は最初の卒業ソングにして最高傑作。

他のグループとAKB48の兼任が始まったのもこの年が最初で、珠理奈とみるきーの兼任がさいたまスーパーアリーナのコンサートで発表されました。

11月には篠田チームA、大島チームK、梅田チームBの新体制に。
第3期であるこのチームは、秋元康が新公演を書く気力がもうないため、メンバーがセットリストを考えるウェイティング公演になりました。
主にデカいコンサートに目が行っていたこの時期のAKB48らしいやり方です。
結果的にこれは失敗に終わったと思います。
翌年結成された手つな公演をやった峯岸チーム4と、途中でウェイティングを捨てただいま恋愛中公演をやったチームAの公演の良さが際立ちました。

また、この年で有吉AKBと週刊AKBが終了……。

 

2013年

・シングル:「So long!」、「さよならクロール」、「恋するフォーチュンクッキー」、「ハート・エレキ」、「鈴懸(略」

・加入:15期、ドラフト1期

・主な卒業:篠田麻里子板野友美秋元才加河西智美仁藤萌乃

リクアワで前年に解散させられたチーム4の「走れペンギン」が1位を獲得。
これまでリクアワはシングルが強かったのもあって大きな感動を呼んだと同時に、時代の変化の訪れを感じました。

研究生だけ武道館でコンサートを実施。
この時の研究生は評価が高く、8月の東京ドームコンサートで峯岸チーム4の結成が発表されました。

今では当たり前ですが、この年からオンデマ生配信がスタートしました。
ロビ観に行かずとも公演を追うことができ、リアルタイムでTLが賑わうようになりました。

さよならクロール」は32人選抜で過去最多のセンター4人。
初週売上176万枚で日本の歴代最多記録を更新し、累計195万枚はAKB48が2021年現在未だに超えられていないAKB48最高売上のシングルです。

夏には5大ドームツアーを実施。
東京ドームに至っては4日間も開催していました。

ドームツアーの後に48グループ全チームの新公演の日程を読売新聞の全面広告にて発表。
ただ皆さんもご存知のように2021年現在でも未だにチームNとチームA以外は新公演はできていません。
さすがにこの未来は予想できませんでした。
新聞広告出してまで全くやらないというのはどういう考えでの行動なのでしょうか。
この辺りからAKB48は迷走し始めたと思います。

総選挙は指原が初の1位。
予想通りの展開にならないAKB48らしさとAKB48が王道から外れていき始めたように感じた結果でした。

ここまで誇大化し続けてきたAKB48ですが、この年が最も大きくなった年だと思います。

 

2014年

・シングル:「前しか向かねえ」、「ラブラドール・レトリバー」、「心のプラカード」、「希望的リフレイン

・加入:チーム8

・主な卒業:大島優子

リクアワは前年からの流れが続き「清純フィロソフィー」が1位を獲得。

AKB48史上最も大きな箱・国立競技場でライブを開催。
AKB48単独という名前だったのに姉妹G兼任メンバーが目立ってたり、TVとのコラボがあったり、花道を走るだけの曲が多かったり、当時のAKB48の大箱コンサートでよくある不満が形になったようなコンサートで印象は良くありません。

この年は組閣して高橋チームA、横山チームK、倉持チームB、峯岸チーム4の構成に。
チームの公演は昔の公演のリバイバルになりました。
たかみなをまたキャプテンに戻すなど迷走し始めていて、実際に1つ前のチームに比べて魅力は弱くなってきていたように感じます。
ただ倉持チームBだけはなかなか良くて今の岩立チームBのような平和な空気感が好きでした。

東京ドームコンサートはこの年が最後で3日間の開催に減りました。

夏にAKB48夏祭りを実施。
自由度の高いイベントで、メンバーの水着があったり今だと信じられないイベント。

総選挙では渡辺麻友が初の1位。
前年からまた違った展開を見せるAKB48の勢いがまだ残っています。

今までと大きく変わったシングルが「希望的リフレイン」。
曲自体は言い訳や大声のようなド直球の良い曲で逆に久しぶりの路線。
秋シングルなのに32人選抜で、宮脇咲良センターだったり、初選抜の若手を多く採用。
今でも活躍する十夢とみーおんはこの曲が初選抜です。
希望的リフレイン」は自分としてかなり思い入れが深く、新時代の到来を感じたシングルでした。

この曲の劇場盤でついに個別握手会からサイン会に変わり、個別が6日も開催されることになりました。
心のプラカード」(個別4日程)が106万枚とミリオンギリギリだったため、このままだとミリオン割れるのが間違いなかったための策だと思いますが、一つの転換点になりました。

じゃんけんシングルは前年の鈴懸がミリオンギリギリだったためもうグループとしてはリリースできず、この年からソロシングルになりました。

2011年以来ずっと停止していた各チームでの全国ツアーが再開。
47都道府県を回りきりました。
チームの全国ツアーはいつだって面白いし、チケットも売れている印象ですので、もっとやって欲しいといつも思います。

相次ぐ神7メンバーの卒業によりグループ全体の人気の低下がはっきりと感じられた1年でした。
また、ペナントや心のプラカード選手権などやるといったイベントを放置することが多く、そういった点はファンの信頼を失うことに繋がったと感じます。

 

2015年

・シングル:「Green Flash」、「僕たちは戦わない」、「ハロウィン・ナイト」、「唇にBe My Baby

・加入:ドラフト2期

・主な卒業:川栄李奈倉持明日香

Green Flashもミリオンがやばいため、ついに個別が7日程に。

この年はヤングツアーという素晴らしいコンサートがあったのですが、何故か埼玉、長崎、鹿児島、岡山、茨城をやって前触れもなくいきなり終了……。
ヤングツアー実質初日の長崎は席をかなり潰していてAKB久しぶりの挫折として報道されていましたが、内容は本当に良く、徐々に集客が伸びていく可能性が高いと思っていただけに残念です。

東京ドームでのコンサートは無くなりましたが何故か運動会を東京ドームで実施。(しかも何故か無料)

総選挙は再び指原が1位。
一般的な人気は落ちてきたが資金力のあるファンは増えていて歴代最多の19万4049票。
それは良いのですが、その選抜のシングルが「ハロウィン・ナイト」というメンバーに仮想させるシングルで、曲のクオリティも低くあまりにもひどい。

川栄の卒業コンサートさいたまスーパーアリーナで行われました。
川栄は選抜当落線ぐらいのメンバーでしたが、さいたまスーパーアリーナで卒コンができたのはこの年がギリギリでした。

この年は再び組閣があり、各チーム千秋楽を迎えました。
その後、新チームの公演はすぐに始まらず、著名人公演が計4公演始まりました。
今でこそ、あおきーだったりミネルヴァだったり著名人公演でもクオリティが高いものも多いですが、この時の著名人はAKBにそこまで関係性が深くないため自ずとクオリティも低く絶望感がすごかったです……。
AKB48の幹はやはり劇場公演なんですよね。
劇場公演が毎日面白くない公演をやっていたら終わりです。気が狂います。
ここで離れたファンの人も多かったのではないかと予想されます。

唇にBe My Baby」は素晴らしい曲ですが、「365日の紙飛行機」をカップリングにしてしまった失態。
365日の紙飛行機」は朝ドラに使用され、大変評判も良く、一般層に再びAKB48を広めるまたとないチャンスでした。
AKB48の最重要メンバーであるたかみなの卒業ソングにこだわりすぎて、視野が狭くなりすぎて未来を犠牲にしています。
また、「唇にBe My Baby」は過去最大級にミリオン割れの危機で、直前まで何回も再販やっていたのが記憶に残っています。

運営の迷走をはっきりと感じたのがこの2015年でした。

<続く>